タクシードライバー / Taxi Driver

タクシードライバー / Taxi Driver

『タクシードライバー』とは、1976年に公開されたアメリカ合衆国のクライムサスペンス映画。
タクシー運転手として働く帰還兵のトラヴィス・ビックルは、孤独な日々を送っていた。選挙事務所で働く女性ベッツィーに恋をするも上手くいかない。やがて闇ルートから拳銃を仕入れ、自らの筋肉を鍛え始めたトラヴィスはある計画を思いつく。1970年代のニューヨークを舞台に、社会への嫌悪を募らせるトラヴィスの狂気を描いた作品。徐々に明らかになるトラヴィスの鬱屈した感情とラストの銃撃シーンが見所。

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タクシードライバー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『タクシードライバー』とは、1976年に公開されたアメリカ合衆国のクライムサスペンス映画。 タクシー運転手として働く帰還兵のトラヴィス・ビックルは、孤独な日々を送っていた。選挙事務所で働く女性ベッツィーに恋をするも上手くいかない。やがて闇ルートから拳銃を仕入れ、自らの筋肉を鍛え始めたトラヴィスはある計画を思いつく。1970年代のニューヨークを舞台に、社会への嫌悪を募らせるトラヴィスの狂気を描いた作品。徐々に明らかになるトラヴィスの鬱屈した感情とラストの銃撃シーンが見所。

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グランド・ブダペスト・ホテル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

グランド・ブダペスト・ホテル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『グランド・ブダペスト・ホテル』は、ウェス・アンダーソン監督、レイフ・ファインズ主演で製作された。ズブロフカ共和国にあるグランド・ブダペスト・ホテルが物語の舞台である。コンシェルジのグスタヴと部下のムスタファを主人公に、常連客をめぐる殺人事件と遺産争いに巻き込まれた二人が、ホテルの威信のためにヨーロッパ中を駆け巡り事件解明に奔走する。本作は1930年代、1960年代、1985年、現在と4つの時間軸で展開されていく。

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レッド・ドラゴン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

レッド・ドラゴン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『レッド・ドラゴン』とは、トマス・ハリスの小説をもとにして2002年に公開されたアメリカのサスペンス映画である。 監督はブレット・ラトナー、主演をアンソニー・ホプキンスである。人食いハンニバルと呼ばれる精神科医の殺人犯ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)に殺されかけた過去を持つ、元FBI捜査官であるウィル・グレアム(エドワード・ノートン)との戦いを描く。見どころは、レクター博士とウィルの頭脳戦と徐々にレッド・ドラゴンと呼ばれる猟奇殺人犯を追い詰めていく所である。

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羊たちの沈黙(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

羊たちの沈黙(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『羊たちの沈黙』とは、1991年にアメリカで製作されたサイコ・スリラー映画で、アカデミー賞主要5部門を獲得した大ヒット作品である。トマス・ハリスの同名小説をジョナサン・デミ監督が映像化した。ジョディ・フォスターとアンソニー・ホプキンスが主演を務める。連続殺人事件の調査として、FBIは実習生クラリス・スターリングを抜擢。収監中の猟奇殺人犯で、元精神科医のハンニバル・レクターに捜査の協力をさせるべく派遣する。クラリスはレクターとの奇妙な関係を築く一方、自らの過去と対峙してゆくことになる。

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パルプ・フィクション(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

パルプ・フィクション(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『パルプ・フィクション』とは、クエンティン・タランティーノ監督による1994年公開のクライム映画である。主演はジョン・トラボルタ、共演はサミュエル・L・ジャクソン、ユマ・サーマン等。アカデミー賞脚本賞とカンヌ映画祭パルムドール賞を受賞した。ギャングであるヴィンセントと相棒ジュールズは、ボスからの命令でスーツケースを取り返すべく、アパートに潜入する。3つの異なる犯罪エピソードから構成されており、ストーリーの時系列と映画の時系列が異なる構成が話題を呼んだ。バイオレンスと乾いた笑いに満ちた傑作群像劇。

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シャッター アイランド(Shutter Island)のネタバレ解説・考察まとめ

シャッター アイランド(Shutter Island)のネタバレ解説・考察まとめ

『シャッター アイランド』とは、2010年公開のサスペンス映画である。監督はマーティン・スコセッシ、主演はレオナルド・ディカプリオ。 連邦保安官のテディ・ダニエルズは、同僚のチャック・オールとともに、シャッター アイランドという孤島にある精神病院に、女性患者の失踪事件を捜査しに船で向かう。その精神病院には多くの犯罪者が収容され、失踪した女性患者も、自らの子供たちを殺害した犯罪者だった。事件を捜査していくうちに意外な事実が浮かび上がってくる。

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ジョーカー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ジョーカー』とは、2019年にアメリカ合衆国で作成されたスリラー映画である。DCコミックス『バットマン』に登場するスーパーヴィランであるジョーカーが主人公となっており、2019年10月4日に日米同時公開された。舞台は、まだバットマンが誕生する以前の、不景気により治安の悪化する1981年のゴッサム・シティ。後のジョーカーことアーサーは、発作的に笑い出してしまう病と病弱な母親を抱えながら、一流のコメディアンを目指して貧しい生活を送りながらピエロのアルバイトを続けていた。

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テルマ&ルイーズ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『テルマ&ルイーズ』(Thelma and Louise)とは、1991年5月にアメリカで公開されたロードムービーである。平凡な主婦テルマが、友人のウェイトレス、ルイーズと共にドライブに出かけた。途中のドライブインで、テルマが見知らぬ男たちにレイプされそうになった時、ルイーズは男たちを射殺してしまう。二人はそのまま銀行強盗をして逃避劇を繰り広げる。二人の女性の日常から転落していく様を描いたバイオレンス作品。

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天使にラブ・ソングを…(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『天使にラブ・ソングを…』とは、1992年にアメリカで上映されたコメディ映画である。リノのラウンジでしがない歌手をしていたデロリス・ヴァン・カルティエは、殺人現場を目撃してしまったことから修道院へと身を潜めることとなった。派手で堕落的な生活を送っていたデロリスは、厳格な生活を送る修道院のシスター達と歌を通して心を通わせていく。コメディ映画でありながら、ハートフル要素も含んだ大ヒット映画だ。全世界で合わせて2億の興行収入を記録し、ゴールデン・グローブ賞では作品賞にノミネートされた。

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バックドラフト(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『バックドラフト』とは、消防士の兄弟の火災現場での活躍と葛藤、謎の放火犯を追う物語。監督は『ビューティフル・マインド』『ダ・ヴィンチ・コード』で知られるロン・ハワードが務めており、出演者はカート・ラッセル、ロバート・デ・ニーロなど豪華な顔ぶれが揃っている。火災現場の視覚効果をアメリカの特殊効果及びVFXの制作会社インダストリアル・ライト&マジックが務めている。エグゼクティブ・プロデューサーはブライアン・グレイザーと『砂の惑星』のラファエラ・デ・ラウレンティスが務めている。

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マイ・インターン(The Intern)のネタバレ解説・考察まとめ

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「プラダを着た悪魔」で、恋に仕事に奮闘しながらファッション業界でキャリアアップしていく主人公役を演じたアン・ハサウェイが主演。今作はニューヨークのファッションサイトの社長のジュールズ役を演じ、彼女の下にシニア・インターンしてやってくるベンをロバート・デ・ニーロが演じる。全てを手に入れた彼女の新たな出会いと試練を描く話題作である。

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アンタッチャブル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

アンタッチャブル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『アンタッチャブル』とは、1987年にアメリカで制作されたアクション映画。禁酒法が敷かれた大都市シカゴを舞台に、酒の密造と密売で莫大な利益を得るギャング、アル・カポネに敢然と戦いを挑む4人の男たちの姿をロマンあふれる演出で描き出していく。『ボディガード』で知られるケビン・コスナー、『007 ドクター・ノオ』で知られるショーン・コネリーが出演した。 監督は『殺しのドレス』や『カジュアリティーズ』などで知られるブライアン・デ・パルマが務めた。

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ピアノ・レッスン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ピアノ・レッスン』とは、1993年にオーストラリアで制作された恋愛映画である。口が利けない女性エイダは、まだ見ぬ夫スチュアートが住むニュージーランドへ娘フローラとピアノと共に渡る。海辺でピアノを弾くエイダに惹かれたスチュアートの友人ベインズは、土地と交換でエイダのピアノを手に入れる。荒々しくも情熱的なベインズに戸惑いながら、ピアノを介してベインズに惹かれていくエイダの燃えるような恋愛が官能的に描かれていく。ホリー・ハンターが主演を務め、ジェーン・カンピオンが監督を務めた。

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ゴッドファーザー PART II(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ゴッドファーザー PARTⅡ』とは、イタリア系移民のNYマフィアを描いた三部作「ゴッドファーザー・シリーズ」の第2弾。マリオ・プーゾ脚本、フランシス・フォード・コッポラ監督で贈る、アル・パチーノ出演のアカデミー賞6部門獲得の作品だ。コルネオーレファミリーの2代目ボスとなったマイケル・コルネオーレを中心とした、1940年代のマフィアの「愛」「権力」「金」について描いている。

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タクシードライバー / Taxi Driverのレビュー・評価・感想

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映画「JOKER」を見た人におすすめ!ロバートデニーロ主演の「タクシードライバー」について

みなさんは映画「JOKER」をご存知だろうか?
2019年に公開された映画で、第76回ヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映され金獅子賞を受賞。
さらに第92回アカデミー賞では、11部門にノミネートされ、主演のホアキン・フェニックスが主演男優賞を受賞した名作だ。

実はこの映画には過去の名作映画へのオマージュが数多くある。
その中でもマーティン・スコセッシ監督の『タクシードライバー』が予告編の時点から話題に上がっていた。

ストーリーは、ベトナム戦争帰りの元海兵隊員、トラヴィスがニューヨークにある小さなタクシー会社に就職するところから始まる。
世界の不浄さに苛立ちを感じていたトラヴィスは不眠症に陥り、次第に心が荒んでいく。
そして、彼は町の浄化作戦を計画。自ら武装し実行に移していく。
最後には12歳の女の子を娼婦として働かせていた元締めを殺害。彼が英雄として取り上げられる。
非常に評価の高い映画で、第29回カンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞している。

アメリカが歴史上唯一敗北したベトナム戦争後のアメリカ国民の不満、国への不信感などを背景に、
自分の意図とは反して英雄視される皮肉的なストーリーの結末。
非常に文学的な作品で評価が割れる作品の1つだが、見た人の心を掴んで離さない作品であることは間違いない。
決してハッピーエンドとは言えないが、バッドエンドとも取れない、非常に考えさせられる作品。
JOKERを見て心を掴まれた人には是非観て欲しい作品だ。

タクシードライバー / Taxi Driver
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ニューヨークの闇を疾駆する戦場帰りの海兵隊員の荒廃した心理を描く『タクシードライバー』

『タクシードライバー』は、マーチン・スコセッシが監督した1976年の心理スリラー映画です。脚本はポール・シュレーダー。出演はロバート・デニーロ、ジョディー・フォスター、シビル・シェパード、ハーベイ・カイテル、ピーター・ボイル、レオナード・ハリス、アルバート・ブルックス。ベトナム戦争後に道徳的に破綻したニューヨーク市を舞台にして、復員兵でタクシー運転手のトラビス・ビックルの目を通して、都市の退廃した風景と心理状態を描いた作品です。
本作は映画公開とともに興行的に成功を収め、アカデミー賞の主演男優賞(デニーロ)、最優秀助演女優賞(フォスター)にノミネートされました。『タクシードライバー』は1976年のカンヌ映画祭でパルムドール賞を獲得しました。映画は公開時から暴力の描写と12歳のジョディ・フォスターが少女娼婦としてキャスティングされているために論争を巻き起こしました。
トラビス・ビックルはベトナム戦争を名誉除隊した26歳の元・海兵隊員でニューヨークでひっそりと暮らしていました。トラビスは不眠症のためにタクシー運転手の夜勤仕事を生業としています。しばしば42番街の劇場でさまざまな乗客をピックアップしながら、「自分が感じていると同じくらい健康だ」というようなアフォリズムを日記に記していました。

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ヴェトナム戦争後の荒廃したNYの闇を疾駆する孤独な男を描いた『タクシードライバー』

『タクシードライバー』は1976年に公開された米国映画で、監督はマーティン・スコセッシ、脚本はポール・シュレイダー、出演はロバート・デ・ニーロ、ジョディ・フォスター、シビル・シェパード、ハーヴェイ・カイテル、ピーター・ボイル、レナード・ハリス、アルバート・ブルックスです。舞台はべトナム戦争後の腐敗して道徳的に破綻したニューヨーク市。本作は、戦争からの復員兵でタクシー運転手のトラヴィス・ビックルと街の夜で働く時の彼の心理状態を描いていきます。
『The Wrong Man』(1956年)と『A Bigger Splash』(1973年)に霊感を与えられて、スコセッシは本作を夢を観ているような体験させ作品にしたいと思いました。撮影はマイケル・チャップマンで、収録は1975年の夏にニューヨーク市で開始され、製作は190万ドルの低予算で行われました。製作は年内中に終わり、映画音楽はバーナード・ヘルマンは死の直前に遺作として作曲しています。映画はヘルマンに捧げられています。
1976年のカンヌ映画祭で、この映画はパルムドールを受賞しました。映画の劇場公開は1976年2月8日にコロンビア映画によってなされ、批評家の高い評価を受け、また興行的に成功しています。暴力の描写と、12歳のジョディ・フォスターを少女娼婦として配役したことが論争を巻き起こしました。本作は、最優秀作品賞、最優秀男優賞(デ・ニーロ)、最優秀助演女優賞(フォスター)を含むアカデミー賞4部門でノミネートされています。

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タクシードライバーの世界

クシードライバーは1976年に公開された映画で、第29回カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した作品です。カンヌというとメジャーな映画祭ですが、やはりヨーロッパでニヒリズムを描いた作品が受賞するのかなと思います。私の知っている受賞作品のうち4作品のうち全部が、殺人なり、家族で万引きを繰り返すというあらすじです。
あくまでもあらすじで演出、脚本などは違ったものを表現しているのでしょうが、やはり根底にあるのは歪みざるを得ない状況に陥った人間の病める世界だと私は思います。そこにしか出ない人間の苦悩、情感などが作品に多く描かれているのでしょうか。
映画「タクシードライバー」も孤独、狂気、犯罪が作品の基盤になっています。ベトナム帰りの帰還兵というところから、まずアメリカの病めるテーマが浮き彫りにされます。不眠症でタクシードライバーの職に就きやがて狂気の度合いをましていく孤独な男をロバート・デニーロはある種、淡々と演じていると感じるのは私だけなのかもしれません。しかし、ニューヨークの街にはびこる麻薬、娼婦、それを斡旋する腐敗した人間たちを距離をおいてながめる人間として描かれているとおもいます。エンディングシーンのルームミラーで乗客を怪訝そうに二度見するところが個人的には印象的でした。

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