殺し屋1

殺し屋1

『殺し屋1(いち)』とは日本のバイオレンスアクション漫画である。原作は山本英夫で1998年から週刊ヤングサンデーに掲載されていた。過激な暴力表現が特徴であり、2001年に三池崇史監督で実写映画化された時にはあまりにも激しい暴力シーンのため、性描写以外では初のRー18指定となった。元いじめられっ子の主人公「城石一(イチ)」は謎の男(ジジイ)のマインドコントロールによって凄腕の殺し屋に仕立て上げられていた。新宿歌舞伎町にある「ヤクザマンション」を中心にした暴力団との攻防・混沌を描く問題作。

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殺し屋1のレビュー・評価・感想

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殺し屋1
10

変態VS変態!驚異のSMクライムサスペンス

ありきたりな漫画は飽きた。なんとなくパンチが聞いた漫画が読みたい。
そんなことを考えているあなたに是非オススメしたいのが、この『殺し屋1』という漫画。

作者の山本英夫先生は『のぞき屋』『おカマ白書』など刺激的なセンシティブな表現を描いた作品が多いが、トーゼンこの作品も例外ではありません。
主人公「イチ」は弱虫で気弱ながら、異常な脚力と妄想性サディストの持ち主。殺人の仕事をしたあと必ず自慰行為を行い、そのときに残した体液が彼の仕事の証明となっている。もう1人の主人公でもありイチを追う「垣原」は強烈なマゾヒストで、サディストのヤクザであるイチに負けず劣らずの変態。異常に痛みに執着しており、落とし前として自分の肉体の一部を切り落とした時に性的に絶頂をしている。また拷問を行う際もハードSMがモチーフとなっている。
2人の変態の邂逅がこの作品のテーマとなっており、様々な登場人物が「イチ」と「垣原」に巻き込まれてながら話が進む。映画、OVA、外伝とメディアミックスされており、なんとクエンティン・タランティーノ監督は作品の大ファンと知られている。
凄惨な肉体破壊描写、異常性欲描写、追う者と追われる者のサイコサスペンスにあなたは必ず夢中になるはずだ!

殺し屋1
10

変態だけど

子供の時も大人になった今現在もいじめられっ子の“イチ”が主人公です。
イチはものすごい運動神経と、鍛えられた体の持ち主ですが、普段の生活ではトロくて職場の仲間たちや通っている道場でも馬鹿にされています。そんな中、謎のおじさんに出会い、新宿歌舞伎町でヤクザを殺戮することになります。この殺戮が、普通の戦闘ではなく、変態の極みなのです。イチは、過去に自分をいじめてきた人と、歌舞伎町のヤクザを重ね合わせ、すごく変態的に殺します。
捕まることはなく、やがてヤクザの一つの組ごと巻き込んだ争いになっていきます。
このヤクザの垣原やその仲間たちも変態ですが、イチのいじめにより歪んだ自意識、それを操るおじさんのおかげでイチは純度の高い変態ぶりで垣原を圧倒します。
グロテスクな表現が多いですし、殺し方も非常にむごく慣れてない人は読むのが辛いかと思います。誰に関しても感情移入できない漫画というのもちょっと珍しいかもしれません。
おじさんの気持ちは少しはわかる気はしますが、やはり共感はできないです。
しかし、作者の山本さんは人間の心の動きやトラウマを描くのが本当に上手です。私は女で、男性向けの漫画は苦手なほうですが、本当に面白く大好きな作品です。

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