さよならミニスカート

さよならミニスカートのレビュー・評価・感想

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さよならミニスカート
10

「この作品に無関係な女の子はいない」!女子高生のリアルを描く少女漫画が話題!

漫画家、牧野あおい先生の『さよならミニスカート』。主人公はスカートを履かないと決めた女子高生、神山仁那。一見不愛想で女性らしさを持たない彼女がスカートを嫌う理由は、その過去にあった…。
筆者は牧野あおい先生のファンで、決まって自分の中で「神作」と呼べる漫画は先生のものばかりです。今回の『さよならミニスカート』は、「このまんがに無関心な女子はいても、無関係な女子はいない」をキャッチコピーに売り出されたもの。その内容は女子のリアルを描いていて、私も思わず「うんうん、そうだよね…」と頷きながら読み進めてしまいました。

「ミニスカートを履く」ということがどういうことなのか。セクハラが横行してしまう今の時代は、「好きだから」で好きなものを身に付けることも難しくなってしまいました。ただ「かわいい」と憧れるばかりの視線を浴びることができる時代は終わってしまったのです。
そんな今の女子たちの環境を嘆くかのように発表されたこの作品。どうして主人公はスカートを履かないのか。スカートを履く、ということはどうしてそんなに覚悟を必要としてしまうのか。女子は、スカートを履く度にこんなにも注意を払わなければいけないのか。
”今の女子のリアル”を描いたこの作品、現代を生きる我々には教科書のようなものではないでしょうか。