悪の華道を行きましょう

悪の華道を行きましょうのレビュー・評価・感想

New Review
悪の華道を行きましょう
9

悪役令嬢の本領発揮

『小説家になろう』発のノベルをコミック化した作品。
主人公は屈辱的な結婚式の最中に、異世界から転生した記憶を取り戻します。記憶を取り戻した主人公は本当はいい人で…と言う流れではなく、主人公はきっちり悪役のまま、かつ枯れ専という強烈なキャラが新鮮です。
悪行の報いとして醜い中年に嫁がされることになった悪役令嬢ですが、前世を思い出したことで夫にベタ惚れ。夫とともに悪を極めて、幸福な人生をつかみ取る、痛快なラブコメディです。

悪を全うしつつも周囲を次々に魅了していく、主人公のカリスマに痺れます。きちんとエグい手口も描かれていて、敵に容赦しないところも魅力的です。裏切り者や小悪党は、夫と2人できっちり締め上げて制裁していきます。
義理の息子や主人公を慕う男爵令嬢など、2人の周囲の人間関係も見どころ。キャラが増えてきても、見た目も性格もしっかりキャラが立っているので、ストーリーがますます盛り上がります。
華やかな絵柄で目にも楽しく、ページをめくる手が止まりません。
主人公の美貌はもちろん、主人公とともに悪の道を行くハゲデブ宰相も、どんどん可愛く見えてくるのが素晴らしいです。
2人の熱々のカップルぶりと、筋の通った悪役ぶりから目が離せません。