ドアロック(韓国映画)

ドアロック(韓国映画)のレビュー・評価・感想

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ドアロック(韓国映画)
8

怪しい人物は多いが、犯人が誰かは分かりにくい。ストーカーの話には珍しく、恋愛関係は薄く感じる。

至って普通の銀行員として働く主人公ギョンミン。ある日の夜中、ドアロックがかかっている一人暮らしの部屋で、違和感を感じる。見えない恐怖を感じ、ドアロックのパスワードを変更したその日の夜に、何者かが部屋に侵入しようとドアロックを触る音が聞こえる。
不安が募る中、翌日いつも通りに銀行で働いていると、近所に住んでいるという男が現れてしつこくギョンミンにつきまとう。同僚の助けを借りてなんとか帰宅するが、その後もギョンミンへの執着は続き、警察へ相談しに行く。しかし、実害はないとのことで取り合ってもらえず、仕方なく引っ越しをすることにした。
引っ越し先ではドアロックを強化し、防犯窓も設置するなど安心した生活をする準備をすすめていたが、突然非通知発信の電話がギョンミンにかかってくる。そこには同僚が切り刻まれる姿が写っており、慌てて同僚の家に行くが…。

登場人物が皆怪しく見え、犯人だと思っていた人物が死ぬが恐怖は止まない。また怪しい人物が現れ、死ぬが、それでも止まらない。最初から怪しい人物が複数おり、またそれぞれの動機も想像がつくため、怪しくてたまらないのが面白い。
ドアロックを開けようとするシーンや、部屋の中に自分以外の誰かが潜んでいると考えるシーンは、静かなのが余計に恐怖を与えてくるためスリルがある。「ベッドの下に誰かが潜んでいる」という展開は新しいわけではないが、そこに至るまでが楽しく、最後までスリルを味わえる映画だ。