スーパーサイズ・ミー / Super Size Me

スーパーサイズ・ミー / Super Size Meのレビュー・評価・感想

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スーパーサイズ・ミー / Super Size Me
9

自分の食生活を考えさせられたドキュメンタリー映画。でもやっぱりマックが好き。

肥満大国といわれるアメリカ。ある2人の若い女性が、肥満になったのはファーストフードチェーンの責任だと訴えを起こしました。流石アメリカ…やることが大胆不敵です。
その訴えにモーガン・スパーロック監督が興味を持ち、アメリカの食文化に警鐘を鳴らすべく、このドキュメンタリー映画の制作が始まります。

僕がこの作品に興味を持ったのは、ファーストフードが身体に与える影響を、モーガン・スパーロック監督自身が身を挺して検証するドキュメンタリー映画であることです。1日3食30日間マクドナルドのみで生活していきます。
段々と監督自身の身体にも悪影響が現れていく過程が記録され、現代の食生活について考えさせられる作品となっています。

まず監督はこの検証を前に幾つかのルールを決めます。
ルール1 ファーストフード店内に存在するものしかオーダーしてはならない。
ルール2 スーパーサイズを勧められたら、断らない。
ルール3 メニューを必ず1度は食べる。
ルール4 朝、昼、夜の3食全て残さず食べなくてはならない。
次に、内科医・胃腸科医・心臓専門医・栄養士の診断を受け、実験を行なっても問題がない健康体であると診断を受けます。

ルールに従い実験が始まりますが、嘔吐や急激な体重増加、情緒不安定、性欲も衰えるなどの影響が次々と...。僕は特に開始わずか3日目で嘔吐し、それでも検証を続ける監督の姿を見て引き込まれました。果たして監督は検証を最後まで続けることができるのでしょうか。

実験以外でも本作は、当時のアメリカの学校給食の問題点も取り上げ社会問題や、幼少期からの食生活の大切さにも問題提起しています。なかなか見ることのできないアメリカの学校給食も見ることが出来ますし、同時に日本の給食制度の素晴らしさに驚かされること間違いなしです。

インパクトあるジャケ写と奇抜な発想から、僕も鑑賞までは時間がかかりました。「マック好きとして1回は見ないと!」と半ば使命感から鑑賞しましたが、どっぷりとハマりました。
僕もよくファーストフードを利用しますし、食生活もとても丁寧だとは言えません。作品を見てからは、カロリーや塩分を少し気にするようになりました。このドキュメンタリー映画を鑑賞すると、自分の身体を労わってあげようと思えるかもしれません。結論、僕はやっぱりマックが好き。