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タイトルだけで見ない判断をするのはもったいない
世界中の資源がなくなって、排せつ物をエネルギー源とするようになった世界で起こる、驚異的な量の排泄をするヒロインのイプニをめぐる闘いを描いたディストピア韓国アニメ映画です。個人的にこの映画の好きなところは、政府によって作られた人造人間ゲッコーのアクションシーンです。登場人物たちがやること言うこと身勝手で暴力的なだけの普通のキャラばかりなのですが、無言でギャング団をスピーディに蹴散らす圧倒的な強さを見せつけるゲッコーに魅せられました。物語後半の大型バイクに乗って敵地の建物の中のステンドグラスを突き破って侵入してすぐに戦闘に入るシーンでも、「うわ…かっこええ」と惚れ惚れしました。
フロシキギャングの愛くるしさもこの作品の魅力に思えます。彼らは政府に排せつ物を提供した際にもらえるアイスキャンディーの食べ過ぎで、皮膚が青くなって体が縮み、人体が変貌して機能を失い、社会から差別迫害を受けて生活ができなくなり、ギャング団を結成して政府への復讐でアイスキャンディーの運送車を襲って強奪してアイスキャンディーを分け合って生きています。生きるすべを選べなくなったギャングたちが、命が簡単に散る戦場で生き残ってアイスキャンディーにありつけたキラキラの瞳が大変愛らしいです。
タイトルからしてメインキャラはアーチとシパックとイプニなのですが、脳裏に強く焼き付いているのはゲッコーとフロシキギャング団なので、本当の主役は彼らなのではないかと、考えられます。