5分でわかる!音楽ジャンルを解説

ひとくちに音楽と言っても、クラシック、ロック、ジャズ、カントリー、EDMなど、そのジャンルは多岐にわたる。ここでは音楽のジャンルについて知りたい人のために、各ジャンルの解説と代表的な曲を紹介していく。

まずはこの動画をご覧ください

"Twinkle, Twinkle" Piano Variations- Evolution of Popular Music

これはある男が「きらきら星」を様々な音楽ジャンル風にアレンジして弾いている動画である。1900年代のワルツから始まり、音楽史に沿った年代ごとにラグタイム、ボサ・ノヴァ、ロックンロール、サイケデリック・ロック、ファンク、レゲエ、ニュー・ウェイヴ、ハードロック、グランジ、テクノ、ダブステップなどを表現している。

専門家でなければどのジャンルがどんな特徴をもっているか説明することはなかなか難しいと思います。一般の方にも分かりやすいように各々のジャンルがどういう音楽を指しているのか例を挙げながら解説したいと思います。

※ジャンル分けは音楽史に沿った方法、売り手側による主張、主観など様々な観点から行われるものなので、どれが正しいかというのは難しい問題です。ジャンルなんか気にしなくても音楽は楽します。

まずはよく聞くジャンルについて正しく理解しましょう

▼R&B

リズム&ブルース

文字通り「音を楽しむ」ための音楽。黒人差別などの問題がまだ根強い時代に発展した黒人音楽の一種。スイング感のあるブルースを強調したリズムに乗せて、白人には真似できない声の厚さで叫ぶように歌い上げるのが特徴。

ここから後の時代にソウルやファンクが派生してくる。

▼ロック

出典: www.jmeshel.com

リズム・アンド・ブルースに大きく影響を受けている。50年代にアメリカで生まれた「ロックンロール」を起源として様々な発展を遂げた。8ビート、スリーコード、エレキギターを基調とするサウンドが特徴。

細分化するとインディーロック、オルタナロック、ハードロック、パンク、サイケ、グランジ、プログレなど時代を経て多様な変化を遂げてきた

ギター、ベース、ドラムで構成されるシンプルなバンドスタイル。自分で曲を作り、自分で演奏するものが広義のロックと言える。そこから音楽的な特徴によって様々なジャンルに細分化されていく。

CHUCK BERRY "JOHNNY B GOODE" Grayhounds JPN チャックベリー/ジョニービーグッド

最も偉大なロックのギタリスト、チャック・ベリー

Maroon 5 - Maps (Explicit)

ポップ・ロックに分類される。現代の音楽シーンではずばり「ロック」とだけ銘打たれるバンドはいない。ポップなロックもあればジャズ、クラシックに歩み寄るものもある。それらすべての根底にあるのが「ロック」という概念である。

くるり Liberty&Gravity / Quruli Liberty&Gravity - YouTube

日本においてもロックは独自の変容を遂げているが、どうしても本場アメリカ・イギリスの流れを追う形にはなっている。くるりはインディー、オルタナ、パワー・ポップなどと形容される。

ロックの細かい区分については後で解説します

▼パンク

パンク・ロックの略でロックから派生した音楽。「チンピラ」という意味を表すことから分かるように、当初は反体制的・左翼的なメッセージを含んだ若者たちのレジスタンスのような様相を呈していた。音楽的な特徴としては、パワーコードなどを用いることで簡素化されたロック、ヘッドバンキングなどのいわゆる縦ノリができるということである。

派生してポップパンク、メロコア、ハードコア、エモなどが挙げられる

Sex Pistols - Holidays In The Sun - YouTube

1976年にイギリスでデビューしたまさしくパンクの第一人者。

Green Day - Basket Case [Official Music Video] - YouTube

ポップパンクとメロコアも分けづらい。パンクの中でもポップでメロディアスなものはこれらに分類され、力強いギターが加わればパワー・ポップとも称される。パンクの分類についても後ほど詳しく解説するので今はこれだけにしておく。

▼テクノとハウス

いわゆるクラブで流される踊れる電子音楽は、ハウスとテクノである。混同されやすいが違いはある。テクノは自由度が高い言ってしまえば何でもアリの音楽。コード進行・リズムにおいて音楽理論を無視していてもオッケー、実験的な性質が含まれるアウトサイダー。必ずしも踊れる音楽である必要がない。

一方ハウスは、四つ打ちのリズムを基本とし、同じメロディラインを繰り返すことが多いダンスミュージック。耳馴染みがあり、聴くと思わず体がノッてしまうような一般受けしやすいもの。歴史を紐解くと性差別をテーマにした黒人音楽から発展したものだが、その意味はなくなっている

Kraftwerk - The Robots (live) [HD]

ドイツのテクノバンド。踊ろうとすると何か違和感を感じませんか?このズレがテクノに許された自由さでありジャンルの特徴でもあります。フランスの有名デュオDaft Punkは、Wikipediaでは「ハウス」と分類されていますがテクノという人も多いです。そこはまた曲によって違いもあり、エレクトロ系ではいくつかのジャンルを飛び越えて活動するミュージシャンも少なくないので区分が困難なのは珍しくないことです。

Inner City - Good Life (Magic Juan)

ハウスの大ヒット曲。踊りやすいでしょう?
あと歌モノというかメロディーが心地いいのもハウスの特徴ですかね

▼EDM

出典: www.youredm.com

エレクトロ・ダンス・ミュージックの略
ハウスやテクノとどう違うの?
ぶっちゃけ違いません。
電子機器で作った踊れる音楽は全てEDMです。

定義としては、シンセサイザーやシーケンサーを用い、主にクラブないしは音楽を中心にすえるエンターテイメントの場において、その場の人々を躍らせるという明確な目的のもとDJの道具として作られる音楽(Wikiより)

Tomorrowland(画像)のような10万~20万人規模のフェスが世界各地で開催され、最もノリにノッているジャンル。

テクノやハウスは昔からの呼び名で、今はこの呼び方が大きなくくりとしてメインストリームになっている。近年誰でもパソコン1台で音楽が気軽に作れるようになり、自らDJと称してネットで曲を公開したりライブハウスで曲をかけるようになった時代のニーズに合わせた表現。トランス、チルアウト、ダブステップ、ドラムンベース、これもまた分けると死ぬほど数が多い...

shingeki9302
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@shingeki9302

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