長谷川白紙

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長谷川白紙
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「令和の音楽界の異端児」長谷川白紙

日本が「平成」から新しい時代「令和」に変わる頃、音楽界には中村佳穂をはじめとして、諭吉佳作/menや崎山蒼志そして君島大空などのアーティストが新しい時代を牽引している中、とてつもなく繊細で大胆な世界観を構築しているものがいる。長谷川白紙だ。彼は音楽ファイル共有サイトsoundcloudで公開されているアルバム「アイフォーン・シックス・プラス」から大躍進を遂げており、彼自身が10代最後のアルバムと謳っている彼のデビューアルバム「草木萌動」を発売した当初から、数々の有名ライターやアーティストに一目置かれる存在となっている。特に彼の楽曲の特徴は誰でも聞いた瞬間にわかる。完成度が高い。JAZZとブレイクコアが混ざり合ったような楽曲を作っているのだが、変拍子に刻まれる「リズム」と美しく上品な「声」、独特な空間を演出する「響き」がお互い綺麗に混ざり上手く跳躍している。彼は歌詞においても特殊で、アルバム「エアにに」に収録されている「悪魔」のように、ギャル文字を異世界の文字であるかのように見せているなど。全体的な楽曲の完成度が高い現代の音楽界のジャパニーズカルチャーを見る上で、絶対的に注目すべきアーティストだ。私はこのアーティストを知らずに生きてきたことを非常に悔やんでいる。キー!!!