Hollow Knight(ホロウナイト)のネタバレ解説・考察まとめ

『Hollow Knight(ホロウナイト)』とは、Team Cherryが開発、発売した2Dアクションゲーム。かつて栄華を極めたムシの王国、ハロウネストを舞台に、主人公が王国の謎を解き明かすべく冒険する。かわいらしい手書き調の絵柄ながら、『ダークソウル』を意識したハードな世界観と高い難易度、豊富なやりこみ要素が高く評価され、Golden Joystick Awards 2018などで数多くの賞を受賞している。PCをはじめ、数多くのプラットフォームで展開されている。

『Hollow Knight』の概要

『Hollow Knight(ホロウナイト)』とは、オーストラリアのインディーゲームスタジオ「Team Charry」が開発、販売した2Dアクションゲーム。かつて栄華を誇っていたムシの王国「ハロウネスト」を舞台に、主人公が王国の謎を解き明かすべく冒険を繰り広げる。
探索を中心にしており、広大なマップを主人公である小さなムシが縦横無尽に駆け回る。登場するキャラクター達は主人公を含め全員がムシであり、かわいらしくデフォルメされてる。しかし絵柄の雰囲気に反して、世界観やゲーム難易度は日本のゲーム会社フロムソフトウェアの『Dark Soul』シリーズを参考にしており、ショッキングな描写や一筋縄ではいかないながらも緻密なバランスのボス戦などが特徴的。また豊富なやりこみ要素なども用意されており、プレイヤーを飽きさせない工夫がされている。
プラットフォームはPCをはじめ、Nintendo Switch、Xbox one、Playstation4などで展開されており、価格は追加要素であるダウンロードコンテンツ(DLC)を4つ含め2000円以下と手軽な値段となっている。その影響か、Nintendo Switch版は発売2週間で25万本以上の売り上げを記録している。

『Hollow Knight』はこれまでに、Golden Joystick Awards 2018で「Nintendo Game of the year」受賞、Australian Games Awards 2018で「Independent Game of the Year」と「Australian Developed Game of the Year」受賞など、そのゲーム性が評価され数々の賞を受賞している。

また、『Hollow Knight』の続編であり、本作のヒロインである「ホーネット」が主人公の『Hollow Knight Silk Song』も発売予定であることがアナウンスされている。

『Hollow Knight』のあらすじ・ストーリー

活動の拠点となる寂れた街、ダートマウスを見下ろす主人公

かつて栄華を極めていたムシの王国「ハロウネスト」。その王都へとつながる道の入り口となっていた「ダートマウス」という街があった。しかし、ある日ハロウネストで原因不明の「汚染」が広まり、瞬く間に多くのムシたちが死亡した。当時の王はこの汚染を止める手段を模索するも、根本的な解決策を見つけることができず、ハロウネストは滅亡し、同時にハロウネストへの入り口であったダートマウスも寂れていった。それから長い長い年月が経ち、今でもこの街に残っているのは、古くからこの街に住む一人の老人と、最近越してきた地図作りが趣味のコーニファー夫婦だけである。そんなある日、ダートマウスに1匹の小さなムシが訪れる。小さなムシは街のはずれにある王都へ続く井戸の中へと姿を消した。
小さなムシはハロウネストのありとあらゆる場所を訪れて回り、かつてハロウネストを滅亡へと導いた汚染の正体が「ラディアンス」と呼ばれる夢の世界に住む存在であり、ハロウネストの当時の王がラディアンスの力を王国の永遠の繁栄のために使ったことがラディアンスの怒りに触れたために起きた悲劇だということを突き止める。当時の王が辿り着いた唯一の解決方法は、数多の犠牲の末に生まれた虚無の器「ホロウナイト」の中にラディアンスを閉じ込め、ホロウナイト共々封印するというものだった。だが時と共にホロウナイトの体はラディアンスの力に侵食され、封印が解かれつつあった。その気配を察知して現れたのが、ホロウナイトを作り出す過程で生まれた失敗作である、小さなムシ。小さなムシはラディアンスと戦い、見事ラディアンスを打ち滅ぼすのだった。戦いを終えた小さなムシの体は虚無となり消え去り、後には小さなムシが付けていた仮面だけが残されていた。

『Hollow Knight』のゲームシステム

ゲームの舞台となる全体マップの一部

『Hollow Knight』の主人公は、序盤は釘(本作における剣)とわずかな移動手段しか持っていないが、探索やボス討伐を行うことで新たな能力を入手し、その能力を駆使することで行動範囲を広げていくことができる。
マップの各所に存在する「ベンチ」に座ることでセーブができ、さらにそこまでの地図を更新することで、探索がしやすくなる。もしライフが0になり、死亡してしまった場合、所持している「ジオ」(所持金)を全額失い、直前にセーブしたベンチで目を覚ますことになる。死亡地点には「カゲ」と呼ばれる主人公の亡霊がおり、マップにも表示される。カゲを倒すことでジオを全額取り戻すことができるが、その前に再び死んでしまった場合、前回までのジオは全額ロストしてしまう。また、死亡しカゲを倒すまでの間、後述する「ソウル」のゲージが3分の2までしか溜まらなくなるため、基本的にカゲは倒しておかなければならない。
主人公は敵を攻撃することで「ソウル」と呼ばれるゲージを溜めていくことができる。ソウルを消費することで、主人公のライフを一定量回復するほか、強力な攻撃を放つこともできる。特にライフの回復というのは重要で、本作には戦闘中に使用できる回復手段がソウルによるものしかなく、また回復中は基本的に無防備である。そのため、特にボス戦においては回復タイミングの見極めやそもそもダメージを食らわない立ち回りなどが重要になってくる。
探索やボス討伐報酬、ジオを貯めての購入などといった手段で、プレイヤーは「チャーム」と呼ばれるアイテムを手に入れることができる。チャームを装備することで、攻撃が強化されたり、足が速くなったり、ペットを召喚したりといった特殊効果を主人公に付与することができる。ただしチャームにはそれぞれコストが定められており、チャームスロットの数を超えない範囲でチャームを組み合わせる必要がある。チャームスロットの数は最初は3つのみだが、探索を続けることでチャームスロットを増やすことができ、最大で10まで追加することができる。
マップの各所には「スタグの駅」と呼ばれる場所が存在し、この場所を解放することで駅と駅を繋ぐファストトラベル(短時間移動)ができるようになる。スタグの駅は各マップにそれぞれ1つ以上存在するため、新しいマップに訪れた際には、まずスタグの駅を解放することが目的となる。

一度ゲームをクリアすると、ライフが0になると最初からやり直しになる「ソウルスティール・モード」が解放される。また、とある隠しマップに行くと、ボスラッシュを楽しめる「ゴッドシーカー・モード」が解放される。

マップ

ダートマウス

ゲームの拠点となる寂れた街「ダートマウス」

本作の旅の拠点となる寂れた街。ハロウネストがまだ栄えていた頃は、旅の中継地点として賑わっていたようだが、ハロウネストの滅亡とともに急速に寂れていき、ゲーム開始時点では1匹残った老いたムシと、最近この街に越してきた地図作りが趣味の夫婦しか住んでいない。ただしゲームが進むと、主人公が旅の途中で助けたNPCたちがダートマウスに住み着くようになり、それに伴ってダートマウスの機能も拡充されていく。
探索の手助けをするアイテムやチャームを売っている地図屋と、法外な値段ながらも重要なアイテムやチャームを売っている道具屋がある。

忘れられた交叉路

プレイヤーが最初に訪れることになる戦闘マップ「忘れられた交叉路」

ダートマウスのほぼ真下に位置するマップであり、プレイヤーが最初に訪れることになる戦闘マップ。最初のマップらしく、敵はそれほど強くはない。
ダートマウス、緑の道、胞子の森、霧の渓谷、涙の都、水晶山、安息の地に繋がるマップであるが、ダートマウス以外のマップはすべて最初の段階では行くことができないため、まずは忘れられた交叉路をくまなく探索する必要がある。
このマップのボスは「グラザーママ」と「偽りの騎士」。序盤ながらしっかりと行動パターンを見極めないと苦労するボス。
このマップに存在する「黒卵の神殿」は、ラスボスであるホロウナイト/ラディアンスが封印されている場所である。

汚染された交叉路

中盤以降、再び「忘れられた交叉路」に行くと、「汚染された交叉路」に変化する

中盤以降で手に入るアイテム「統治者の翼」、もしくは夢見の守護者を1人倒すと、「忘れられた交叉路」は「汚染された交叉路」に変化する。汚染された交叉路では、オレンジ色の汚染塊がそこら中にあふれており、いくつかのルートが汚染塊によって塞がれてしまっている。また、一部の雑魚敵が汚染によって強化されており、倒すと大爆発を起こし、周囲に大ダメージを与えるようになるため、より危険な場所に変化する。

緑の道

酸の湖やトゲだらけの道などがひしめく「緑の道」

「緑の民」と呼ばれる一族が暮らしていたとされる静かな森。酸の湖やトゲだらけの道などがそこかしこにあり、アクション要素が一気に強くなり、操作練度を嫌でも鍛えられるマップ。
忘れられた交叉路、霧の渓谷、風鳴りの崖、女王の庭に繋がるマップ。女王の庭以外のマップには進入までなら難しくないが、先へ進むには能力やアイテムを手に入れる必要がある。
このマップのボスは「ホーネット」。ストーリー上でも重要なNPCであり、アクションゲーム初心者には最初の壁とも言われるほどの難易度を持つ。

霧の渓谷

泡とクラゲが揺蕩う幻想的な「霧の渓谷」

泡とクラゲが自由に揺蕩っている幻想的な雰囲気が特徴のマップ。ただし「ウーマ」という大きなクラゲの雑魚敵は、倒すと追尾機能付きの爆弾を放ってくるため要注意。爆弾のダメージによってほかのウーマも連鎖的に爆発してしまう恐れがあるため、雑魚敵は倒さないように進む。
「蛾の羽根の衣」だけではマップの左半分だけしか探索できず、右半分を探索するためには中盤で手に入る別のアイテムが必要。
忘れられた交叉路、緑の道、胞子の森、女王の庭と繋がっているマップ。忘れらた交叉路、女王の庭へと続く道は、前述した別のアイテムが必要。
マップの右半分部分には、「教師の書庫」というサブエリアへと続く道があり、そこではウーマの親玉である「ウームー」というボスと戦うことになる。

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