物の怪

物の怪

物の怪(もののけ)とは、日本に古来から伝わる怨霊、死霊、生霊などといった霊のこと。彼らは人間に取り憑いて苦しめたり、病気にさせたり、死に至らせたりするといわれており、妖怪や変化などを指すこともある。物の怪は平安時代の文献に多く見られており、特に『源氏物語』に登場する六条御息所の生霊が有名である。
物の怪の「モノ」は元々、全ての無物無生物・超自然的な存在を指していたが、平安時代から災いや祟りを引き起こす悪神を「モノ」と言い表すようになった。また、様々な社会不安や病気を怨霊の祟りとする考えが生まれたことが、物の怪の思想の下地となっている。

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